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労災にしたら会社に迷惑がかかる?-申請をためらわなくていい理由-


仕事中にケガをしたけど会社に言い出せない、会社に迷惑をかけたくないからと労災申請をためらってるといったお悩みはありませんか?

結論:労災申請は、会社に迷惑をかけるための手続きではありません。

 労災保険は、仕事中のケガや病気について、治療費や休業補償などを受けるための制度です。

 労災かどうかを決めるのは会社ではなく、労働基準監督署です。会社が協力してくれない場合でも、労災申請できます。

 「会社に迷惑をかけたくない」と我慢してしまうと、治療費・休業補償・後遺障害の補償を受けられないリスクがあります。

ウサラ

仕事中にケガしたんだけど、労災にしたら会社に迷惑がかかるのかな…

にゃソラ

その不安、すごく自然だよ。でも、労災申請は会社を責めるための手続きじゃないんだ。

ウサラ

でも、会社が嫌がったらどうしよう…

にゃソラ

労災かどうかを決めるのは会社じゃなくて労働基準監督署だよ。会社が協力してくれない場合でも、申請できることがあるんだ。

ウサラ

でも、会社に迷惑かかるかもしれないし…

にゃソラ

それは、ウサラさんにとっても、会社にとっても良くないよ。

 仕事中のケガや、仕事のストレスによる心の病気があるが、労災保険の請求をためらっている人もいるのではないでしょうか?会社や上司との関係を壊したくない、会社に迷惑をかけたくないなど、その理由は様々です。

 そもそも、労災保険の請求は会社にとって、迷惑なのでしょうか?会社に迷惑がかかる=会社が労災保険の請求手続きをやりたくないということです。そこで、会社が労災保険の請求手続きをしない理由を見てみましょう。

会社が労災保険の請求手続きしない理由

①手続きが面倒くさい

②労災保険料の増額を懸念している

③労基署の調査を恐れている

④損害賠償請求を避けたい

①手続きが面倒くさい

 労災事故が発生すると、会社は、労基署に死傷病報告書を提出する義務があります。死傷病報告書を提出するには、労災事故の内容を把握する必要があります。したがって、報告書の作成に当たって、関係者へのヒアリング等を行う必要があります。この手続きが面倒くさいとして、労災保険の請求手続きをしない会社があります。

②労災保険料の増額を懸念している

  労災保険料には、労災の発生状況によって保険料率が変わる「メリット制」という制度があります。もっとも、メリット制は全ての会社に当然に適用されるわけではありません。一定規模以上の会社が対象です。

 また、保険料への影響は、一定期間の災害の発生状況などをもとに判断されます。そのため、「労災申請を1件したら、ただちに会社の保険料が上がる」と単純に考える必要はありません。

③労基署の調査を恐れている

 労災保険の請求をすると、労基署が会社に立ち入り調査をすることがあります。会社が労働安全衛生法などの法令に違反している場合は、労基署の調査により法令違反が明らかになることを恐れて、労災保険の請求手続きをしないことがあります。

④損害賠償請求を避けたい

 労災事故でケガをした従業員から安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求をされるのを恐れて、労災保険の請求手続きをしない会社があります。

 労災申請をしないことで、後から思いもよらない不利益を被る可能性があります。

治療費・休業補償などの補償を受けられない

 仕事中の事故によるケガや仕事が原因の病気が、労災と認定されたら、労災保険から様々な給付を受けることができます。医療機関で治療を受けた治療費の療養補償給付、治療のために仕事を休んだ際の休業補償給付などです。

 これらの補償は、労基法上は会社が行うことになっています。実際は、労災保険が全てカバーしています。労災の申請をしないと、労災保険の補償を受けることはできません。

後遺障害が残ることがある

 労災事故によるケガが完治せず、後遺障害が残る場合があります。後遺障害が残った場合、労災保険から障害補償給付を受けることができます。

 労災の申請ができずに、適切な治療を受けれなかった場合など、本来、後遺障害が認められるであろうケースで後遺障害が認められないことがあります。

会社が労災を隠すことになる

 労災事故が発生したにもかかわらず、会社が労働者死傷病報告を提出しない、または虚偽報告をすることを「労災隠し」といいます。労災隠しは、会社に対する罰則があります。

 「会社に迷惑をかけないため」と思って労災申請をしないことが、結果的に、あなたにも会社にもよくない結果になることがあります。

にゃソラ

労災隠しについては、以下の記事も参照

労災隠しの話し

会社が故意に労災事故があったことを届出ない労災隠しが行われることがあります。 労災隠しがあっても、労災保険の請求をすることは可能です。

 会社が「労災にはしない」「事業主証明は書けない」と言っても、それだけで労災申請をあきらめる必要はありません。

 労災かどうかを判断するのは会社ではありません。労働基準監督署です。会社が事業主証明に協力しない場合でも、その事情を労働基準監督署に説明して、労災保険の請求を進められます。

 会社との関係が気になって自分では言い出しにくい場合や、会社から労災申請をしないよう求められている場合は、早めに弁護士へ相談してください。

 労災事故=会社に対する損害賠償、つまり、労災申請するということは、会社を訴えることだと不安に思う人がいるかもしれません。しかし、労災と会社への損害賠償は、別の問題です。

 労災は、仕事中のケガや病気に対して、労災保険から治療費や休業補償などの補償を受ける手続きです。会社に対して責任を追及する手続きではありません。仕事中の事故が原因でケガをした場合、会社が安全管理を徹底していても労災になります。

 一方で、仕事中の事故の発生について、会社に安全配慮義務違反がある場合は、労災とは別に会社に対する損害賠償請求を検討することになります。

 たとえば、危険な作業環境を放置していた、安全教育が不十分だったなど、必要な安全対策をしていなかった場合です。

にゃソラ

会社に対する損害賠償請求は、以下の記事参照

会社への損害賠償請求

会社に対する損害賠償請求   労働災害が発生した場合、労災保険の給付だけが問題になるわけではありません。労災と認定されたか、認定されなかったかを問わず、使用者である会社への損害賠償についても検討が必要です。 会社に安全配 […]

 このように、労災申請をしたからといって、必ず会社に損害賠償請求することになるわけではありません。労災保険の請求と、会社への損害賠償請求は、目的も相手も違う別の手続きです。

 そのため、「会社を訴えるつもりはないから」「会社と揉めたくないから」といって、労災申請まであきらめる必要はありません。まずは、労災保険で受けられる補償をきちんと確認することが大切です。

 労災保険の請求は、法律で認められた権利です。本来は、会社と揉めたり、争ったりする手続きではありません。

 会社に迷惑をかけたくないという気持ちは、わかります。それ以上に、ケガや病気をきちんと治して、また、働くことが大切です。労災保険は、そのための制度です。

 会社に迷惑がかかるかもと、労災保険の請求をためらわず、まずは、相談だけでもしてみませんか?法律事務所エソラは、労災の初回相談は無料です。

  • 会社に労災と言い出しにくい
  • 会社から「労災にしないで」と言われた
  • 会社から「健康保険で治療するよう」に言われた
  • 労災申請したら会社に居づらくなりそう
  • 後遺障害や損害賠償のことも気になっている

労災の不安、ひとりで抱え込まなくて大丈夫です

仕事中のケガ、後遺障害、会社への損害賠償請求など、状況を整理するところから弁護士が伺います。

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