大阪労働局から平成30年度の「過労死等の労災補償状況」が公表されています。その概要を紹介します。
平成30年度過労死等の労災補償状況
厚労省から公表された平成30年度脳・心臓疾患の労災補償状況は、すでに紹介しました。
大阪労働局からも平成30年度「過労死等の労災補償状況」が公表されています。今回は、その内、大阪労働局管内の平成30年度の脳・心臓疾患の労災補償状況について紹介します。
平成30年度脳・心臓疾患の労災補償状況
平成30年度は、90件の請求があり、37件が労災と認定されました。全国では877件の請求件数があったので、大阪労働局管内の請求件数は、約10%です。その内、過労死は、21件の請求件数に対し、労災と認定されたのは11件でした。なお、請求件数は、平成29年度より33件減少しています。
業種別の請求件数
業種別で最も請求件数が多かったのは、運輸業・郵便業の19件(内7件が過労死)でした。以下、製造業の13件、宿泊業・飲食サービス業の12件と続きます。
業種別の認定件数
業種別で最も労災と認定された件数が多かったのは、運輸業・郵便業の14件(内5件が過労死)でした。以下、宿泊業・飲食サービス業の7件、製造業の6件と続きます。
職種別の認定件数
脳・心臓疾患で労災と認定された職種で最も多いのは、輸送・機械運転従事者の13件(内4件が過労死)でした。以下、サービス職業従事者の7件、生産工程従事者の4件と続きます。
年齢別の認定件数
年齢別でみると、50代の15件が最も多く、次いで40代の12件、60代以上の7件と続きます。
時間外労働時間別の認定件数
評価期間1か月では、100時間以上120時間未満の8件が最多となっています。
評価期間2~6か月における1か月平均では、80時間以上100時間未満の13件が最多となっています。80時間未満での認定件数は0件です。