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労災保険の消滅時効


労災保険の保険給付の消滅時効を取上げます。

労災保険にも時効がある

 労災保険の給付を受ける権利は、一定の期間内に権利を行使しないと時効により消滅します。時効の期間は、保険給付によって異なります。ほとんどの給付の消滅時効の期間は2年となっています。

労災保険給付の時効期間

 各保険給付ごとの時効期間は次の表のとおりです(労災保険法42条)。

療養(補償)給付2年
休業(補償)給付2年
葬祭料(葬祭給付)2年
遺族(補償)給付5年
障害(補償)給付5年
介護(補償)給付2年
二次健康診断等給付2年

 消滅時効によって消滅するのは、労災保険給付の支給決定を請求する権利です。そのため、労働者の請求ではなく、職権で支給決定される傷病(補償)年金には、時効という概念がありません。

各保険給付の消滅時効のポイント

 各保険給付ごとに、消滅時効のポイントや注意点について簡単に触れておきます。

療養(補償)給付

 療養補償給付は、病院に直接、治療費が支払われる現物給付が原則です。そのため、消滅時効の問題はあまり生じません。

 被災労働者がいったん、治療費を立て替える療養の費用の給付の場合(労災保険法13条3項)は、病院へ治療費を支払った日又は健康保険組合等に7割部分を支払った日から消滅時効が進行します。

休業(補償)給付

 消滅時効が問題になるのは、休業補償給付です。休業補償給付は、休業のために賃金の支払いを受けない日ごとに消滅時効が進行していきます。一度、休業補償給付の支給決定がなされても、その後の期間の休業分については消滅時効が進行したままになります。

 したがって、休業補償給付の不支給決定がなされて、審査請求や訴訟を提起している間にも、その後の期間の休業補償給付の消滅時効は進行し続けることになります。

 ただし、厚労省の通達で、先行請求が不支給決定を受け不服申立てを行った後に、取り消された場合は、後続請求について消滅時効の取扱いはしないとしています。


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