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業務上の負傷後に生じる皮膚がんの労災認定基準


業務上の負傷の後に生じる皮膚がんの労災認定基準を取り上げます。

業務上の負傷の後に生じる皮膚がん

 熱傷治ゆ後の瘢痕に形成された潰瘍、創傷の治ゆ後の瘢痕や骨髄炎による慢性瘻孔開口部の瘢痕組織等から皮膚がんが生じることがあります。これらの皮膚がんは、総称して、瘢痕がんと呼ばれています。

 瘢痕がんの中で、最も頻度が高いのは、熱傷瘢痕に起因するものです。外傷瘢痕や瘻孔からものは、少ないと言われています。

 受傷から発がんまでの期間は、十数年から60年余りにわたり、平均で35年前後と言われています。まれに、受傷から1年以内に発がんするものがあり、急性瘢痕がんと呼ばれています。

業務上外の判断

 瘢痕がんが、負傷に起因する疾病かどうかは、以下の事項に留意して判断する必要があるとされています。

瘢痕がんが、負傷に起因する疾病か?の留意事項

(1)皮膚に原発したがんであること

(2)業務上の負傷を受けたことが、明らかであること

(3)発がんまでにその局所に負傷による病変が認められること

(4)がんの発生部位が、受傷部位と一致していること

(5)受傷から発がんまでの期間が、医学的にみて合理的であること

(6)がんの存在とその組織的性状について、確実な診断がなされていること


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