超音波による手指等の組織壊死の労災認定基準について取上げます。

超音波による手指等の組織壊死

 労基法施行規則は,超音波による手指等の組織壊死を業務上疾病として例示列挙しています。

超音波障害が発生しやすい業務

 超音波は,可聴域を超えた高い周波数をもつ音波です。16キロヘルツ以上の音波を一般に超音波と呼んでいます。

 一般に認められている超音波障害は,主として空気伝搬の低周波の超音波のエネルギーによるものです。

 人が聞き取ることのできる音波の上限は16キロヘルツと言われています。他方,現在,2000メガヘルツ程度の音波を発生させたり,測定したりすることが可能となっています。工業用,医学用に用いられているのは,音波領域に近いものから100メガヘルツ程度のものがあります。

 超音波障害が発生しやすい作業として,以下のものを挙げることができます。

 (1)プラスチック溶着等超音波作業溶着作業

 (2)超音波洗浄装置,超音波診断装置等を取扱う作業

 (3)超音波を用いて行う通信,計測等の作業

超音波による手指等の組織壊死

 超音波を手指等に受けると,最初は皮膚等に直接,障害を与えず,しびれが生じます。数日後に皮膚が乾燥し,指肉部等の内部組織が完全に壊死するに至ります。

労災の認定

 超音波による手指等の組織壊死の労災認定について,以下の点に留意するようされています。

 ①業務内容と従事期間

 ②発症までの時間的関係,症状経過

 ③当該症状の特有な発生状況,臨床所見

 ④当該作業における類似症状を呈する患者の有無

 ⑤同様の症状を呈する他の疾病の存否と鑑別