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複数の原因の競合と業務上疾病の労災認定


複数の原因が競合して発症した業務上疾病の労災の認定は、どのように行われますか?

複数の原因が競合する場合の労災認定

 労働者がり患した疾病の中には、業務上の有害因子と業務以外の有害因子が、競合して発症する場合があります。

 業務以外の有害因子としては、遺伝的因子や環境的因子が考えられます。また、これらによって形成される素因等も業務以外の有害因子といえます。

労災認定のポイント

 業務上の有害因子と業務以外の有害因子が競合して発症した疾病で、業務上の有害因子が、疾病発症に相対的に有力な原因となっている場合は、業務上疾病、つまり、労災と認定されます。労災認定のポイントは、次のとおりです。

業務上の有害因子と業務以外の有害因子が競合して発症した疾病の労災認定のポイント

(1)当該疾病の発症原因となることの知見が得られている特定の有害因子が労働の場に相応に存在する。

(2)当該有害因子によって引き起こされることが知られている疾病の特徴を示している。

(3)業務上の有害因子へのばく露が相対的に有力な発症原因と認められる状況にある。

素因の取扱い

 素因は、一般的には条件として作用したと考えられます。しかし、素因の質・程度等から職業的原因と共働原因となって作用したと認められる場合は、業務上疾病と認められます。

労働者の基礎疾患

 労働者に業務と関係のない基礎疾患や既往症があり、基礎疾患等が労働に支障がない程度であり、何らかの原因で憎悪し、発症することがあります。この場合、労働が契機又は労働に従事しているときに起きたとしても、多くは加齢や一般生活等による自然経過によると考えられ、業務起因性は認められません。

 しかし、憎悪や発症した経緯、病態が基礎疾患や既往症の自然経過や他の原因によるものと明らかに異なり、業務上の有害因子にばく露したことにより、基礎疾患や既往症の自然経過を超えて著名に憎悪し、発症したと医学的に認められる場合は、業務起因性が認められます。ただし、労災と認められるのは、憎悪した部分に限られ、憎悪前の状態に回復するまでが業務上疾病として扱われます。


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